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2021年8月4日水曜日

【理工学部卒】基本情報技術者試験合格体験記

だいぶ前の話になるが基本情報技術者試験(長いので以下FEとする)合格までの経験をまとめておく。

僕がFEを受験しようとしたのがコロナ禍前後で試験が中止になったりCBT方式に変わったりした頃。受験することを決めてから実際に試験を受けられるまで約1年かかった。
2020年の1月に春期試験申込、しかし試験直前(受験票も届いていたので1ヶ月切ってた気がする)に中止、10月の秋期試験も申込んだが中止、コロナ禍もあり試験そのものがCBT方式に変更、結果受験できたのが2021年の1月だった。
CBTになってすぐの受験なので現在とは違うところもあるかもしれないが参考にしていただきたい。

受験前の僕のスペック

理工学部出身(非情報系)
ITパスポート未受験
社会人5年目
普段は東北の片田舎で組み込み機器の仕様策定、C言語でファームウェアの作成などを行っていた。
1番近いCBT受験会場はいわき(CBTじゃなかったら郡山まで行かなければならなかった、しかも電車で…)
プログラミングやネットワークに関する知識はほぼ独学で断片的な知識しかない。
一応C言語はポインタまで理解している(つもり)なので午後のアルゴリズムやプログラムの問題は時間をかければノー勉初見でも理解はできた。
いわゆる組込みエンジニアにあたるのかもしれないがレベルはかなり低い。
ちなみにFE合格後は応用情報エンベデッドシステムスペシャリストの順番で受験しどれもなんとかストレートで合格することができた。


使用した参考書、サイト

下記に示した参考書1冊と過去問道場、わからない言葉などをググったくらい。
非プログラマーはこの他に午後のアルゴリズムとプログラミング対策が必須。

キタミ式イラストIT 基本情報技術者

イラストが多く説明も易しく書いてあり挫折することなく読み進められた。
レビューでは易しすぎる、完璧にこなすには不足などと書かれているがアルゴリズムとプログラミング以外はコレ一冊で十分に学べる。
IT未経験の人はコレ一択だと思うし、僕のような中途半端な経験者でもコレで良いと思う。

基本情報技術者ドットコム(過去問道場)

最高の過去問WEBサイト。午前問題は過去問をランダムで出したり学習結果を管理したりもできる。午後問題も解説までありとても役に立つ。わからないことは掲示板で質問もできる。


勉強スケジュール

中止に継ぐ中止だったので勉強後空白期間があったりで正確な勉強時間は不明だがざっくりと合計150時間くらいだと思う。
平日は11時間程度、土日は23時間、試験3ヶ月前くらいから勉強を開始した。
正直やり過ぎた感があったので、(そのおかげで応用情報技術者はすんなりできたが)僕の場合は2か月前くらいからでも良かった気がする。
プログラミング未経験の人はアルゴリズムとプログラミングがかなりの鬼門になるので僕の倍は勉強が必要になりそう。
電車通勤の人は通勤時などの空き時間だけでも午前の過去問演習が可能。


勉強方法

まずは基礎力をつけるために参考書を読むところから始めた。それと同時にちょっとした空いた時間に読み終えた分野の午前問題を過去問道場で解いたりしていた。
参考書を読み終えたらまずはひたすら午前過去問演習をした。
模試モードで安定して9割以上正解できるようになれば十分合格圏内に入るはず。
ぶっちゃけ午前問題は過去問演習をひたすら行えば合格点に達するが、午後問題のことや次のステップの応用情報技術者試験、またIT人材としての力をつけるという意味でも正解不正解だけでなく問題や選択肢に出てきた言葉の意味を適宜ググったりした方がいい。
午後問題の勉強は午前問題にかなり自信がついてから取り組んだ。時期にすると試験1ヶ月半前くらいから午後に取り組みはじめたと思う。
午後問題も過去問演習が基本だったが午前よりもかなりじっくりと復習を行い完全に理解するまで解説+不明点をググるなどした。
もし過去問をやり尽くしたら応用情報の過去問に手を出してみるのもよい。
かなり基礎固めしてから午後問題に取り組んだのでアルゴとプログラミング以外はかなりすんなり進んだ。
アルゴとプログラミングは時間をかけてじっくり取り組めば理解できるものの、普段はデバッグツールに頼りまくりのコーディングなので実行して確認できないもどかしさなどもあった。とにかくスピードと正確性が重要なので出題形式に慣れるまで問題を解きまくった。
トレース表というものを作成しそれをもとに解答するのがセオリーらしいが僕は力技で乗り切ってしまった。


試験内容について

CBTになり問題内容については漏らしてはいけないのでほとんど話せないが、午前はまあ紙試験のときと変わらない感じ、午後はあまりにも簡単になりすぎていて(CBT特有の問題の解きにくさはあるが)怒りすら覚えた。
せっかくめちゃくちゃ勉強したのにこんなに簡単になってしまっては合格率が高くなってしまい、FEの価値がめちゃくちゃ下がってしまうのではないかと心配になるほどだった。CBT開始直後だったから簡単だっただけかもしれないけど
ちなみに午後はソフトウェア・ハードウェア、ネットワーク、C言語を選択した。


受験結果

午前午後どちらも無事合格した。
午前も午後もそれぞれ受験終了後数分でスコアレポートの連絡がメールで届いた。
午前は92.5点、午後は満点だった。
すぐに結果がわかるのはCBTのいいところだ。
東北の辺鄙な土地だとCBTでも受験会場は少ないが、それでもCBT前と比べると多少の選択の余地があってよかった。
あまりにもあっけなく終わってしまったので応用情報技術者試験も受けることにした。


感想

コロナに振り回されて結果的に合格までに1年を要してしまって残念だった。
試験自体もかなり難易度が下がっているように感じ、合格の喜びも半減してしまった。
難易度云々は置いておくとして、試験勉強を通じてかなりの量のIT知識を学ぶことができた。実際に仕事の際にもかなり役に立っておりもっと早く受験すればよかったと後悔している。
具体的にはルーターの設定やNASの設定の際などにルーティングやセキュリティ、RAIDといった知識が非常に役に立っている。
その他PCの設定で今まではなんとなくで設定していたもの(フォーマット時のセクタサイズとかデフォルトゲートウェイとかポート番号とか。常識かもしれないが意外とこれらを理解してる人は僕の周りには少なかった。)も理解して使えるようになり業務の幅(というかエンジニアとしての知見?)がめちゃくちゃ広がった。
ゴリゴリのITエンジニアとしてやっていくなら当然知っていなきゃいけないだろうし、非ITエンジニアや文系職でも知っていた方が遥かに有利な知識ばかりだと思う。
ぜひとも世の中の多くの人がこの試験を知って勉強して欲しい。(個人的には僕の職場の人全員FE受けてほしいw)


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